【このコラムで解決できること】
- よもぎ蒸しの危険性とデメリットを把握したい
- よもぎ蒸しに危険な効果がないか教えて欲しい
- どういった人がよもぎ蒸しをすると危険か知りたい
- 危険性とデメリットの対処方法も理解しておきたい
こんな悩みを解決できるコラムです。
なぜならば薬学研究者としての体の知識とよもぎ蒸しサロン経営者の経験を活かして書いたからです。

薬学研究者 Ryoさん
東京大学薬学部卒。同大学院薬学系研究科修了。よもぎ蒸し愛好家。 医学論文を読み漁り、専門医に医療情報を伝える仕事をしていました。 正しい情報を分かりやすく発信することを心掛けています。
コラムの前半ではよもぎ蒸しの効果、後半ではよもぎ蒸しの危険性と危険の対処方法を徹底解説!よもぎ蒸しの危険性は、大きく分けて3種類、細かく分けて11種類です。
よもぎ蒸しの危険性
- 体への危険性:アレルギー反応、脱水症状、好転反応、循環器系疾患の方、妊活中の方、妊娠中の方
- 衛生面の危険性:漢方の再利用、マントやカバーの再利用、よもぎ蒸しで出る老廃物
- 不注意による危険性:高温による火傷、自宅よもぎ蒸しでの注意点
このコラムを読めば、よもぎ蒸しは危険かもしれないという不安を解消できて、よもぎ蒸しを楽しめますよ!
よもぎ蒸しで感じる効果
よもぎ蒸しの危険性を解説する前に、まずはよもぎ蒸しの効果を簡単にご紹介しますね。
よもぎ蒸しは効果なし?ホンマでっか騒動とは?
ホンマでっかTVで『疲労』の専門家が「よもぎ蒸しの効果は科学的な根拠を持った論文はない」と発言されたことを、よもぎ蒸し業界で早とちりされて「よもぎ蒸しは効果がない」と勘違いしたことから生じた騒動です。
ポイントは 科学的根拠を持つ論文がない ≠ 効果がない ということです。

よもぎ蒸しは、医療ではないですが、温泉療法+アロマテラピー+伝統漢方と考えれば良さそうですね。
- 温泉療法:よもぎ蒸しも温かい蒸気で体が包まれます。
- アロマテラピー:よもぎ蒸しもよもぎを含めたハーブなどの香りを楽しめます。
- 伝統漢方:よもぎ蒸しは漢方を入れて煮立てます。
よもぎ蒸しで感じる効果一覧
体が冷えることで様々な症状に繋がることは医学でも分かっているので、体を温めると良いことが多いですね。
よもぎ蒸しで感じる効果
- 温熱効果:冷えの改善、血行をよくする、肩こりが楽になる、腰痛が楽になる、筋肉の疲れを取る、疲労回復、便秘の解消
- アロマテラピー:リラックス効果、ストレスの緩和、不眠の解消
- 美容:発汗力の向上、むくみの改善、デトックス、肌荒れの改善、ダイエット
- 婦人系:生理痛の緩和、PMSの緩和、更年期障害の緩和、妊活の補助、産後の回復
※よもぎ蒸しは医療ではありませんので、
疾患を治療する際には医療機関に受診するのが大事です。
効果を1つずつ丁寧に解説していますので、気になる方はこちらのコラムをご覧ください!

体への よもぎ蒸し危険性
せっかくよもぎ蒸しを楽しもうとしているのに、体に悪影響があったら問題ですよね。
よもぎ蒸しが合わない人&状況がありますので、気を付けていきましょう。

ポイントは、仮によもぎ蒸し中に気分が悪くなったときには、無理しないで途中でストップ!
危険性① アレルギー反応
よもぎ蒸しは、その名の通り「よもぎ」を中心とした漢方を使用しているお店がほとんどです。
よもぎはキク科ですので、キク科アレルギーの方は基本的にはよもぎ蒸しはできません。
キク科の代表的な植物:
カモミール、コスモス、タンポポ、ヒマワリ、ブタクサ、キク、ヨモギ、ゴボウなど。
キク科の植物で目や皮膚がかゆくなるなどの経験がある方は、よもぎでもアレルギーが出る可能性があります。ただし、よもぎ以外のキク科のアレルギーがあっても、必ずしもよもぎにアレルギーがあるわけではないので、よもぎ蒸しができる方もいます。



少しよもぎ蒸しを試して、くしゃみやかゆみが出る場合は、よもぎアレルギーの可能性があるので無理しないでくださいね。
危険性② 脱水症状
脱水症状になると、熱中症、脳梗塞、心筋梗塞などのさまざまな健康障害のリスク要因になります(引用改変:厚生労働省「健康のため水を飲もう」推進運動)。
もしよもぎ蒸しで汗が多く出る方は要注意です。またよもぎ蒸し前後に飲酒をすると、アルコールには利尿作用があるので、体の水分が少なくなってしまいます。



よもぎ蒸し前後はしっかりと水分補給をしましょうね。
危険性③ 好転反応という言葉に注意
好転反応とは、症状の改善に向かう途中で一時的に体調不良になること。具体的な症状は、頭痛や吐き気やだるさなどです。
好転反応という言葉は厚労省から科学的な根拠がないと指摘されているので注意!
Q.一時的に体調が悪くなるのは効果のある証拠と考えてよい?
A.「それは体の毒素が出ている時期」「反応が出るのは効果がある証拠」などといって使用継続をすすめるのは、いわゆる「好転反応」のことを指しますが、表現自体が薬事法違反にあたります。「好転反応」に科学的根拠はありませんので、商品説明の表現として好転反応をうたうものには十分注意が必要です。
引用改変:厚生労働省による注意喚起
冷静に考えてみれば、吐き気やだるさはマイナスの症状であり、無理し続けたら更に体調を崩す可能性さえあります。
温泉に入り続けるとのぼせるという症状が出るように、よもぎ蒸しを無理して続けるのは良くありません。



よもぎ蒸しの時間の目安は30-60分くらいですが、我慢はやめましょうね。
危険性④ 循環器系疾患の方は注意
心臓疾患や脳血管疾患や生活習慣病など循環器系疾患の方はご注意!
お風呂やサウナに入るときと同様に注意をした方が良いです。よもぎ蒸しをしたい場合は、念のために担当医師に相談してみましょう。
注意が必要な理由は、サウナと同じように、よもぎ蒸し中は、体温が上がって血の巡りが良くなっている上に、汗をかいて脱水気味で人によっては血液がドロドロなので、血管と心臓に負担がかかるからです。



健康な人であれば心臓や血管に順応性があるので問題ないですよ。
危険性⑤ 妊活中の方は注意
妊活中のよもぎ蒸しのタイミングは月経終了〜夫婦生活前までの間をおすすめしています。
なぜならばヒトの精子は熱に弱い細胞なので精子にダメージを与えてしまう可能性があるからです。
詳細が気になる方はこちらをご覧ください。


危険性⑥ 妊娠中の方は注意
妊娠中によもぎ蒸しを推奨するお店もありますが、当店では注意喚起をしています。
特に「妊娠初期」は注意が必要で、一般的に妊娠12週までは胎児の成長や発育が急速に進行する重要な時期です。
少なくとも妊娠13週以降の「妊娠中期」になるまでは、よもぎ蒸しを控えた方が、念のために良いと考えています。
衛生面の よもぎ蒸し危険性
危険性からは少しズレますが、一部のお店では衛生管理が全く足りないという驚くような記事を見つけました。
危険性⑦ 漢方の再利用
サロン勤務経験者のタレコミのようですが、その方が以前働いていたサロンでは忙しくて「よもぎの葉を使いまわす」「水を変えないで次のお客様に使う」「ヨモギを入れ忘れて水だけのままだった」こともあるとのことでした。
多くのサロンは忙しい業務の中でも衛生面に気を遣っていらっしゃると思います。
ですが、私も日本全国のよもぎ蒸しサロンに行った中で、そんなサロンがあったらと思うと悲しい限りです。
当店ではお客様ご自身でご用意いただくので、上記のようなことは一切ありません。ご安心してよもぎ蒸しをお楽しみくださいね。
危険性⑧ マントやカバーの再利用
こちらもサロン勤務経験者のタレコミです。マントや座椅子カバーを再利用しているお店があるとのこと。
マントや座椅子カバーは肌に触れるものなので、他の人が使用したにも関わらず洗っていないのは、衛生的に問題があると考えられます。
また座椅子カバーを用意しないで、直接よもぎ蒸し椅子に座る形式のお店もありますが、できれば座椅子カバーはあった方が良いと思っています。



問題のあるお店は一部だと思いますが、口コミが良好など信頼できるお店を見つけた方が良いです。
危険性⑨ よもぎ蒸しで出る老廃物
よもぎ蒸しで老廃物が多く出るならば不衛生だと思う方もいらっしゃるかもしれません。
実は…汗は成分のほとんどが水であり、老廃物のデトックスはほぼありません。デトックスで特に重要なのは便と尿なのです。


つまり、汗はほぼ水なのでよもぎ蒸しの道具が汚くなりづらく、適切に洗濯や清掃をすれば衛生的ですので、ご安心ください。
不注意による よもぎ蒸し危険性
しっかりと気を付ければ避けられる危険性です。忘れないように意識をしておきましょう!
危険性⑩ 高温による火傷
コンロと蒸気で火傷をしてしまう危険性があります。
当店では18歳未満の方はご利用できませんが、小さいお子様と一緒に楽しめるサロンですと、コンロで火傷をする可能性があります。一般的には椅子に足がしっかりとつく年齢(小学校の高学年)になってから、よもぎ蒸しをされることが推奨されます。
私自身もよもぎ蒸しに入っていて「アチッ」と感じながら、店員さんを呼ぶのに気が引け我慢した経験があります…
ですが、よもぎ蒸しは我慢するものではありません。陰部の火傷などのリスクがありますので、熱く感じたらすぐ温度設定を変更しましょう。当店であれば、ご自身のタイミングで何度でも温度を変更できますよ!
危険性⑪ 自宅でよもぎ蒸しをする注意点
自宅でよもぎ蒸しをするときの起きる意外なデメリットです。
本格的な黄土よもぎ蒸し器は、約10-20kgでかなり重い!よもぎ蒸し器を運搬しているときに腰を痛めたという声はよく聞きます。



よもぎ蒸し器の置き場を決めるか、力持ちの方に代わりに運んでもらうなどが良いと思います。
自宅でよもぎ蒸しをする際の他のデメリットが気になる方はこちらのコラムをお読みください。


まとめ
繰り返しにはなりますが、今回のコラムではよもぎ蒸しの危険性とその対処方法を詳細に解説しました。
よもぎ蒸しの危険性と対処方法
- 体への危険性
- アレルギー反応:キク科アレルギーの方は控えましょう。
- 脱水症状:よもぎ蒸し前後に水分補給をしましょう。
- 好転反応:よもぎ蒸しで無理をしない。
- 循環器系疾患の方:血管と心臓に負担がかかる可能性があります。
- 妊活中の方:月経終了〜夫婦生活前までの間がおすすめ。
- 妊娠中の方:「妊娠初期」は特に要注意。
- 衛生面の危険性
- 漢方の再利用:多くのサロンでは再利用していない。
- マントやカバーの再利用:信頼できるサロンを探しましょう。
- よもぎ蒸しで出る老廃物:汗はほぼ水なので適切な清掃をすれば衛生的です。
- 不注意による危険性
- 高温による火傷:熱く感じたら温度調整。コンロに触らない。
- 自宅よもぎ蒸しでの注意点:重いよもぎ蒸し器を運搬時に腰を痛めないように気を付ける。
よもぎ蒸しの危険性やデメリットは、どれも対処方法がありますので、ぜひ安心してよもぎ蒸しを楽しんでくださいね!